おひとりさまの相続対策 まとめ

おひとりさまの相続対策

近年増えている【おひとりさま】


ただ、【おひとりさま】はしっかりと相続対策をしておかなければ

ご本人だけではなく見ず知らずの遠縁まで巻き込む事態になりかねません。


何が問題でどうすればいいのかを簡単にまとめてお伝えしたいと思います。

では、まず【おひとりさま】の定義はなんでしょうか。

生涯独身で親もきょうだいもいない方・独身だがきょうだいや甥や姪はいるという方・

子のいないご夫婦のどちらかが亡くなり一人となった方。


【おひとりさま】というとこういう方をイメージされるのではないでしょうか?


しかし、

実際には子はいても疎遠もしくは遠方に住んでいて頼れないケースや

きょうだいと疎遠な一人暮らしの方も【おひとりさま】と言えるのではないでしょうか?

要はご自身に何かあった場合、頼れる身内のいない方を【おひとりさま】と定義してみようと思います。

具体的にどういう対策をする必要があるのでしょうか。


筆者は大きく5つあると考えています。

1、ライフプラン

2、介護・医療

3、財産管理

4、死後事務

5、相続

では、具体的にはどのような問題があり、どう解決すればいいのかを簡単に解説します。

1、ライフプラン

人生100年時代ということで、老後2000万円問題が取り沙汰されていますが、

万が一、年金だけでは足らなくなった際にどうやって生活していくのかを考えておかなければ、

頼れる身内がいない場合、生活保護になる可能性が出てきますし、


3親等以内の親族はお互いに扶養しあう義務があるため(民法第877条直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある 第1項。

家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる 第2項。)迷惑をかけたくないと思っていても連絡が行ったりして思わぬトラブルに発展するかもしれません。

FPなどに相談しライフシュミレーションをたて、長生きリスクに備えましょう。

2、介護・医療

介護になった場合は誰の世話になるのか、

又はどういう介護施設に入所するのか、

あるいは入院することになった場合、

身の回りの世話は誰に頼むのか、

手術の同意書はどうするのかなど医療行為や介護の判断を誰に託すかを考える必要があります。

自分が望む介護や医療を受けたいと思っていても判断能力があるうちに委任契約や任意後見契約・エンディングノートなどで準備しておかなければ、望むとおりの介護や医療を受けられないリスクが発生します。

3、財産管理

高齢になって足腰が弱くなり銀行へ行くにもタクシーを利用する

もしくは介護の付き添いがいるということが出てくるかもしれません。

また、判断能力がなくなると自宅不動産のリフォームが必要となった場合や

株式の運用で証券会社に指図をしようとしてもできなくなる可能性があります。
実際、株の売買ができず、ある上場株の資産価値が半分以下になってしまい、

資産を大きく減らしたという事例もあります。
判断能力がある間に委任契約(財産管理契約)・任意後見契約を

信頼できる士業や相続コンサルと締結しておくことで未然に防ぐことが可能です。

4、死後事務
 

葬儀・埋葬などの祭祀継承に関わることや遺品整理、

電気ガスなどの公共料金のストップ、自宅などの不動産の行き先など

死後事務は色々と決めておく必要があります。

特に死亡届は親族(6親等内の血族・3親等内の姻族・配偶者),同居者,家主,地主,家屋管理人,土地管理人等,後見人,保佐人,補助人,任意後見人が出します(戸籍法第87条)。
お一人様だと思っていても6親等以内に血族がいれば連絡が行きますし、

遺骨の引き取りをお願いされることもあります。
会ったこともない遠縁に迷惑がかかることもあるわけです。
死後事務委任契約を頼れる知友人や士業・相続コンサルと結んで、これらのことを任せておけば安心です。

5、相続

3親等以内に親族がいない場合は財産の行き先を決めておかなければ国庫に行くことになるかもしれません。

もし、ご自身の財産を国ではなく親しかった友人やNPOなどに遺贈したい場合は遺言書で指定しておく必要があります。

また、念のために遺言執行者も指定して遺言が確実に執行されるようにしておけばいいと思います。

このように【おひとりさま】の場合、決めておかなければならないことがたくさんあります。

しかし、多くの方はそれほど真剣にそのことを考えて取り組んでいないように思います。


悔いなく終焉を迎えるためにも今からしっかりと準備をして、楽しく幸せな人生を送りたいですね。

もし、誰に相談したらいいかわからないという方は是非、全国に4万人以上いる【相続診断士】にご相談ください。

文責:一橋香織(当法人代表理事)

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