
家系図のススメ
今、私がとても注目しているツールがあります。
それは『家系図』です。
私ども専門家からみると「この家庭は早めに、遺言を作成した方がよいな」とか
「こちらの家庭はワケがあるから家族信託を勧めたい」など、
相続問題が判っていても、なかなか応じてくれないお客様も中にはいるかと思います。
また「エンディングノート」作成セミナーにお誘いしても、
「面倒くさい」「我が家にはまだまだ先の問題」と言われる方もいます。
お客様からしたら、
相続対策とは
「遠い未来の話」
「親が、自分が死んだら考えれば良い話」などと他人事です。
皆さんも、こんなもどかしい経験をしたことがあるかと思います。
多くの人が感じる不思議な力
生きていると、何か見えない不思議な力に引っ張られることってありませんか?
霊感があるとかないとかではなく、もっと「ふっと」感じるものです。
それはお客様も同じ。
そんな時、様々なきっかけで、自分のルーツに興味を持つ方が多いと言われています。
特に男性は、家系図や祖先に対しての尊敬の念や、自分が守らなくてはならないという使命感を感じているようです。
しかしその様な方は、「相続対策」や「エンディングノート」というものでは、魂には響かないようですが『家系図』となると別物だとか。
家系図をみただけで、魂が喜び、今まで閉ざしていた、いえ、もしかしたら気づかなかった心の扉が開くそうです。
そこから「先祖代々の資産を守ること」や「子孫に想いや資産を継承していく」という肝要な使命に目覚めるという、そんな流れもあります。
ビジュアルからの“相続準備”
私がこれから関係を深めようとしている会社があります。
こちらの社名の由来は「ファミリーツリー」、英語で家系図という意味だそうです。
祖父母から父へ、そして父から子へ。
木の枝のように、家族が枝分かれして伸びていくのでそう呼ぶそうですが、とてもロマンティクですよね。
我々専門家は、余りにも複雑な案件をみたり、聞いたり、勉強したりしているので、「相続」を数字から入ったり、問題から相続対策をしがちです。
しかし、お客様の中には、素直で清らかな気持ちから「相続準備」に入りたい方もいるかもしれません。
様々なシーンからきっかけ作りができる『家系図』の魅力
人生には節目があります。そんな時に『家系図』を贈ることで、大きな感謝を得られることがあるそうです。
両親の誕生日に、内緒でプレゼント。また嫁ぐ娘に、自分の産まれてきたルーツを知ってもらう為に贈る。
きっと忘れられない思い出になるでしょう。
お客様の中に、珍しい苗字の方はいませんか?
その様な方は、一度や二度は自分の名前の由来について、考えたことがあるそうです。
その由来がわかり、ご先祖様のことを知ることで、自分の人生を深く考えることもできますね。
また、あるご家庭では、亡くなったご主人の遺品の中から見つかったメモから「家系図を作りたかったのだ」という事を知り、
娘さんが手掛けたら、心の奥のつまりがスーと溶けたとか。
若い方にはなかなかわからないかもしれませんが、
歳を重ねると「生きている間に、行かなくてはいけない場所がある」
「一度はみておかないとならない景色がある」、
そんな思いに突き動かされている人もいるかと思います。
私は、終活や相続の入口に『家系図』は素晴らしいツールなのではないかと思うのです。
家系図の制作でお客様との絆を深めた後、「笑顔相続対策」をお手伝いできるのではないでしょうか。
<動画>名字の由来を知る
家系図制作の流れ
前記しましたが、『家系図』を作る動機はお客様により人それぞれとのこと。
私どもの協会では、「新しい導線」として、このサービスを加え、皆さまのお役に立てたらと思っています。
プランは「お客様のリクエストはどこまでなのか」により変わってきます。
(調べる系統や装丁など)期間もやはりボリュームにより、2ヶ月から6ヶ月。
調査にどれだけ必要かによるそうです。
また、家系を最大さかのぼれるのは幕末まで。
現在閲覧できる最古の戸籍である、明治19年の戸籍から判明できるのは「幕末まで」だとか。
歴史が好きな方は、幕末の登場人物と、自分の祖先の繋がりがわかるなんて、ワクワクしませんか。
当協会の新しいプロジェクト、楽しみにしていてください。
文責:一橋香織(当法人代表理事)