祭祀承継者あれこれ

祭祀承継者あれこれ

終活や相続でよく問題となるのが「祭祀(さいし)財産の承継」

聞き慣れない言葉ですが、位牌や仏壇やお墓を誰が受け継いでいくかということを意味します。

民法では、

「①被相続人の指定」が最優先され、

それがないときは

「②慣習に従う」とされ、それが明らかでないときは、

「③家庭裁判所が決める」と定められています。

祭祀承継者の指定については、

家庭裁判所の調停や審判という手続を利用することができ、

上記①~③のほか、

調停による「④当事者間の合意」で決めることもできると考えられています。

では、祭祀承継者にまつわる、よくある質問を見てみましょう。

○承継者になれる者に制限はある?

→ 特に制限はないものと考えられていますので、法定相続人でなくても祭祀財産を承継するのに最も適した人物であればかまいません。

○承継者は1人だけ?

→ いいえ、複数人が共同で祭祀承継者になることもできます。

○被相続人による指定は、遺言書でなくてもよい?

→ はい、必ずしも遺言によるものでなくてもかまいません。

被相続人の生前の言動や書き残したメモなども加えて総合的に判断されます。

○祭祀承継者とされた者は辞退することができる?

→ いいえ、辞退することはできないとされています。

ただし、承継した祭祀財産を売却・処分することもできますし、

祭祀承継者になったからといって、

被相続人や祖先の法要などをやらなければならないという法的義務もありません。

経済的価値のある相続財産とは違って、

祭祀財産は、承継する人の受け止め方も様々です。

生前に家族でよく話し合っておくに越したことはありませんね。

(文責:当法人理事兼弁護士 木野綾子)

2月の勉強会情報

https://yuigon.org/news/2425